『海外FX業者は金融庁に無登録業者として警告されているから危険だ。』これが海外FX業者を一括りに叩いている人達の鉄板の論調だ。
しかし、これは間違っている。というより思慮が浅すぎる。
金融庁に警告を出されている=必ずしも危険な業者ではない。と管理人は考えている。
当ページでは、管理人がそう考える理由を解説している。
目次
金融庁が警告をだしている≠危険
そもそも、金融庁がどういう基準で海外FX業者に警告を出しているかご存知だろうか。
実は以下のたった二つの基準のみだ。
- 日本の金融ライセンスをもっていない海外FX業者
- 日本国内で目立っている海外FX業者
詐欺・出金拒否が報告された実害のある業者だけを掲載しているわけではない。
金融庁はまっとうに運営している海外FX業者でも、優良・悪質区別なく、一律で警告を出すのだ。
海外FX業者はあえて日本の金融庁に登録していない
まず1つ目の警告業者基準である『日本の金融ライセンス未所持』について。
日本の金融ライセンスを取得すれば警告されないのに、なぜ金融庁ライセンスを海外FXブローカーが登録しないのか?の回答は非常にシンプルだ。
ずばり、レバレッジ規制である。
日本の金融庁に登録するには取引額の4%以上の証拠金を預託させなければならない。
つまり、最大レバレッジ25倍以下が条件だからである。
この条件をのんでしまうと、海外FX業者の一番のメリットである最大レバレッジ400倍~のハイレバレッジ取引ができなくなってしまう。
海外FX業者としても、日本人トレーダーがハイレバレッジトレードを目当てに海外FXブローカーを利用しているのを知っている。
これからもハイレバレッジを提供するために日本の金融庁には登録しないだろう。
海外FX業者は金融庁に登録したいけど登録できないのではなく、ハイレバトレードを提供するためにあえて登録していないのだ。
日本国内で目立つ海外FX業者とはどういうことか
ここでいう日本で目立つとは”日本人トレーダーの受け入れを行っており、日本人から認知されている(されはじめた)海外FX業者“という意味だ。
例えば、検索エンジンやSNSで『海外FX』と検索すると、たくさんの日本語対応の海外FX業者がでてくる。
当然ハイレバレッジを提供している海外FX業者のため、金融庁に未登録である。
金融庁はこれらの海外FX業者を手当たり次第『無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について』という、まがまがしいタイトルをつけて警告しているのだ。
217業者もの海外FX・海外バイナリーオプション業者が警告されていたので、日本人トレーダーを受け付けているブローカーほぼ全てに警告を出していると考えていいだろう。
例えば管理人が長年トレードで利用している優良なブローカー(XM・TitanFX・iFOREXなど)も全て警告が出されている。
これらの業者は管理人が知る限り(※)出金拒否などのトラブルも一度もないし、安心して利用している海外FXブローカーだ。
つまり、例え世界的に見て優良な海外FX業者でも、
- 日本の金融庁ライセンス未取得
- 日本で目立っているブローカー
この2点を満たした時点で、無条件で金融庁の警告リストに掲載される。
『金融庁から無登録業者として警告がでている=必ずしも危険ではない』ということがお分かりいただけただろうか。
海外FX業者全てを無登録業者というのは語弊がある
海外FX業者はあくまで日本の金融ライセンスに登録していないだけ。
金融ライセンスは世界各国にそれぞれ存在する。
海外FX業者は外国の金融ライセンスを取得していることがほとんどだ。
(例えばXMならセーシェルライセンス、TitanFXならニュージーランドのFSP金融ライセンス、iFOREXならキプロスライセンスといった具合)
それらを一括りに無登録業者と呼ぶのは語弊があると言えよう。
海外FX業者のライセンス一覧
当サイトで掲載している海外FXブローカーのライセンス状況は以下の通り。
海外FX業者名 | 保持している 金融ライセンス |
---|---|
バヌアツ共和国金融ライセンス( VFSC) | |
セーシェル金融庁ライセンス | |
ベリーズライセンス( IFSC) | |
ケイマン諸島ライセンス(CIMA) | |
英領バージン諸島の金融サービス委員会(BVIFSC) |
このように日本国内ではライセンス未取得だが、海外では全業者ライセンスを保持し運営している。
本当に注意すべきはどこの国にも登録していない真の無登録業者
世界中どこの国からもライセンス許可が下りていない海外FX業者は、ホンモノの無登録業者。
このような業者は、経営資金と顧客資金の分別すらも行っていなかったり、顧客の資金を持ち逃げすることを前提に運営しているケースがある。
ライセンスゼロ業者では絶対に口座開設をしないようにしよう。
金融庁はなぜ海外FX業者を目の敵にするのか
※以下内容は完全に管理人独自の見解
なぜここまで金融庁が海外FX業者を敵視するのか。
大きく分けて以下3つの理由があると思う。
理由1:FX業者側からの税金の取りこぼしを防ぎたい
理由の一つにFX業者側からの税金の取りこぼしが挙げられる。
FX取引における税金の発生は業者側・トレーダー側の2方向から取れるものだ。
しかし、日本人トレーダーに海外FX業者でトレードされると業者側から税金を徴収することができない。
その額は、数百億はくだらないだろう。
この莫大な税金の取りこぼしを防ぎたいという思いは少なからずあるのではないか、と推測する。
理由2:お金の流れが追いにくく脱税リスクが高い
前提条件として、日本に暮らしているFXトレーダーが税金を納めないのは違法である。
しかし、例えば日本でトレードしているとしても海外に法人をたてて、トレードの利益を逃がしているとする。
いわゆる脱税だ。
こうなってくると、お金の流れを追うのがなかなか大変。
追うにしても、多大なコストと労力がかかる。
この脱税リスク・金の流れを追う余計なコストをカットしたいのではないだろうか。
※言うまでもないが、管理人は脱税を推奨しているわけではない。
脱税がばれたらとんでもない税金の支払いがくるだけでなく、最悪逮捕されるので必ず税金は納めるようにしよう。
理由3:海外FX・海外バイナリー業者の苦情の対応が大変
海外FX業者や海外バイナリー業者の中には、悪質なブローカーが紛れているのも事実。
特に近年、海外バイナリー業界においては『利益が出ているのに出金できない』『いきなり連絡が取れなくなった』などのトラブルが多発している。
これらの業者は、企業の実態をつかむのが困難で、いったんトラブルにあってしまうと、解決できない恐れが非常に高い。
2014年海外バイナリーオプション取引に関する相談件数
引用元:海外業者とのバイナリーオプション取引にご注意ください!_国民生活センター
このようなクレームの処理を一つ一つ対応していくのはとんでもない手間がかかる。
面倒ごとを増やさないためにも、海外FX業者を利用させない方向にもっていった方が都合がいいのだ。
(参考:海外FX取引やバイナリーオプション等の外国為替取引に関する相談:国民生活センター)
このように金融庁からすれば日本人トレーダーが海外FX業者を使うことのデメリットは数々存在する。
このページで言いたいのは、日本の金融庁に登録していない海外FXブローカーだからという理由で、全ての海外FX業者を一括りで危険だと決めつけるのがおかしいということだ。
たしかに、全ての海外FX業者がすべて安全かと言えばそうではない。
上述の通り、『顧客資金を持ち逃げすることを前提とした業者』や『利益を出金拒否する業者』など、悪質な海外FX業者も存在するのも事実だ。
海外FXを利用するのは全て自己責任のため、業者選びは慎重に行った方がいいのは言うまでもない。
しかし、
- 金融庁に未登録”だから“危険だ
- 海外FX業者”だから“危険だ
という論調はおかしいと思う。
トレーダー側で優良の海外FX業者を選択して取引する分にはなんの問題もないのだ。
このページを読んで”たしかに海外FX業者には悪質業者は存在する。しかし優良業者もしっかりある“ということが伝われば幸いだ。
安全な海外FX業者の選び方について知りたい方は以下のページを参考にしてほしい。
管理人がおすすめする海外FX業者が知りたい方は以下を参考にしてほしい。