海外FXは信託保全なし・分別管理のみ?顧客資産の管理方法について解説

海外FXは信託保全なし・分別管理のみ?顧客資産の管理方法について解説
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本記事では海外FXの資産管理方法である「信託保全」と「分別管理」について解説していく。

海外FX業者では顧客資産管理の方法は信託保全と分別管理の2つにわけられる。
実はこの2つ、似ているようでまったく異なる管理スキーム

顧客資産の安全性でいえば、圧倒的に信託保全のほうが上だ。

信託保全と分別管理の違いが分かっていない方はもちろん、「入金したお金ってどういう管理がされてるのか不安…」という方も本記事を参考にしてほしい。

(※)管理人オススメの海外FX業者

管理人のオススメ海外FX業者が知りたい方は『【2022年】海外FX業者おすすめランキング14選!海外FX歴10年の私が人気会社を比較!』を参考にしてほしい。

初心者にもわかりやすく、タイプ・目的別に1番オススメできる業者を紹介している。

信託保全と分別管理の違いってなに?

信託保全と分別管理は似たものに見えて、まったくの別物。

ざっくりと2つの違いを表すなら以下の表現になる。

【信託保全と分別管理の違い】

  • 信託保全誓約書ありの法的な約束
  • 分別管理口約束

信託保全では業者の意図に関係なく顧客資産は全額返金される。

しかし分別管理だと、顧客資産が返ってくるかどうかは業者次第だ。

信託保全とは

信託保全は「業者の運営資金と顧客の取引資金(口座残高)が、完全に分けて管理される」仕組み。

  • A口座:運営資金
  • 信託銀行口座:顧客資金

信託保全でも運営資金と顧客の取引資金をわけて管理するのは同じ。
ただ分別管理とは、管理方法がまったく違う。

運営資金はもちろんFX業者が自分たちの銀行口座で管理している。

しかし顧客資産は外部の信託銀行口座に預け入れられて管理されるのだ。
それを管理しているのも、「信託管理人」と呼ばれる外部監査。

定期的に外部監査が「しっかり顧客資産は管理されているか?流用などはしていないか?」をチェックしてくれるため、信頼性も高い。

また分別管理と違って、信託銀行の口座はFX業者の名義ではなく完全に独立した口座です。

つまりFX業者が倒産しても、顧客資金が預けられている信託銀行口座は差し押さえられないということ。
外部監査の手によって100%返金される。

分別管理とは

分別管理は「一応、業者の運営資金と顧客の取引資金をわけて管理する」仕組み。

  • A口座:運営資金
  • B口座:顧客の取引資金

分別管理では上記のように、「FX業者が」運営資金と顧客の取引資金を別々の口座で管理する。
一見すると、信託保全と変わりがないように感じる方もいるかもしれない。

しかし、結局どちらの口座も管理しているのは「FX業者」
A口座とB口座、両方とも名義は海外FX業者になっているのだ。

管理しているところが同じなら、A口座だろうとB口座だろうと分けている意味はほとんどない。
顧客の取引資金を流用・持ち逃げすることもできる。

また仮にFX業者が倒産したとしよう。

倒産した場合、FX業者の資産はすべて差し押さえられて、債務の返済に回されることになる。
もちろん顧客の資産が預け入れられているB口座もFX業者の名義なので、差し押さえの対象だ。

分別管理では、業者が倒産した場合に資産が返ってこない可能性があるのである。
※もちろん顧客資産を使わなくても債務返済ができる場合は、顧客資産は返ってくる可能性がある。

原則として海外FXは分別管理のみで信託保全なし

分別管理と信託保全のスキームですが、どう考えても信託保全のほうが顧客にとっては嬉しいスキーム。

しかし残念ながら、海外FXは原則として信託保全がない
今では世界中で3,000を超える海外FX業者が存在しますが、ほとんどの業者が分別管理のみで済ませている状況だ。

ただし中には例外的に信託保全や一定額までの補償のある海外FX業者もある

なぜ海外FXには信託保全がないのか?

海外FXに信託保全がない理由は3つ。

  1. そもそも義務付けられていない
  2. 信託保全のスキームを持つにはコストがかかりすぎる
  3. 取引環境の整備や金融ライセンスの取得を優先している

理由1:海外FXでは信託保全が義務付けられていない

海外FX業者には信託保全が義務付けられていない。

だから信託保全じゃなくて、分別管理で済ませている業者も多いのだ。

一方で国内FXは信託保全が義務付けられているため、すべての業者で信託保全の仕組みが整えられている。

理由2:信託保全の仕組みをつくるには多額のお金がかかる

信託保全をつけるとなると、当然お金がかかる。

信託保全の仕組みを整えるための人件費や外部監査と契約するお金も発生する。

理由3とも関わってくるが、お金がかかりすぎるので信託保全に足踏みしている業者が多いのも事実だ。

理由3:取引環境の整備やライセンスの取得にお金を費やしている

海外FXは国内FXよりもはるかに取引環境が整えられている
管理人もも元々国内FXトレーダーだったが、明らかに国内FXより海外FXのほうがストレスなく取引できている。

  • 高い約定力を実現するためのサーバーインフラ関連
  • 証拠金が2倍に増えるほどのボーナス
  • 口座残高がマイナスになるのを防ぐゼロカットシステム

どれもこれもかなりお金がかかることだ。

特にゼロカットシステムは顧客の借金を肩代わりするとも言えるシステム。
一度でもスイスフランショックのようなことが起こると、とてつもない資金が必要となります。

これだけの取引環境を維持するためにお金を投資していることを考えると、さらに信託保全の仕組みをつくるためにお金をかけるのは難しいだろう。

また海外FX業者は世界中でサービス展開するために、様々な金融ライセンスを取得している。

金融ライセンスを取得するにも、当然お金がかかる。
各ライセンスごとに取得条件が決まっていて、その条件をクリアするためにもお金をかけて仕組みを整えなければならない。

要するに、海外FX業者は信託保全以外の部分に代わりにお金を割いているわけだ。

海外FXで資産の安全を確保する方法

実は信託保全のスキームがない海外FXでも資産の安全性を確保した上で、快適にFXを楽しむことは可能だ。

金融ライセンスを取得していることは大前提

安心できる海外FX業者を選ぶ上で「金融ライセンスを取得している」ことは大前提。

そもそも金融ライセンスを取得していないところは、信頼できる金融業者としてどこの国からも認められていないことになる。
分別管理すらしていなくても不思議ではありません。

資産の安全性を確保するなら、無登録業者は絶対に避けよう。
管理人も1つ以上ライセンスを保持している業者のみ利用している。

信託保全のある海外FX業者を選べばいい

海外FXでは原則として分別管理のみと伝えてきたが、例外も存在する。

本当にごく一部だが「信託保全を提供している海外FX業者」もあるのだ。
資産の安全性を確保するなら、間違いなく信託保全アリの業者を選ぶのが良いだろう。

また完全信託保全ではないが、一定額を保障してくれる業者もある。
こちらも登録している金融庁で定められている義務によるものなので、信託保全と同レベルで信頼できる制度となっている。

業者名補償内容
FBS信託保全
Myfxmarkets信託保全
Axiory信託保全
Tradeview一部信託保全
FXGT一部信託保全

海外FXだと口座残高ベースでの全額保証ではなくて、一部信託保全のみのところもある。

分別管理の旨と分別管理先を公表しているところを選ぶ

もし信託保全していない海外FX業者を選ぶなら、どうしても資産の安全性には多少なりとも目をつぶる必要がある。

ただ一口に分別管理といっても、「信頼できる分別管理」と「信頼できない分別管理」に分けることが可能だ。
最低限「信頼できる分別管理をしている業者」を選ぶべきだろう。

見分け方はカンタンで、たった2つのことに注目するだけ。

【分別管理でも信頼できる海外FX業者の見分け方】

  1. 公式HPで分別管理していることを明言している
  2. 分別管理先の銀行名を公開している

公式HPで「私たちは分別管理しています」と明言しているか確認しよう。
中には完全に運営資金と顧客資産を1つの口座で管理しているところもあるくらいなので、HPで自ら分別管理しているかチェックするだけでも顧客資産に対する業者のスタンスがわかる。

更に信頼を置きたいなら、肝心の分別管理先「銀行名」も公開しているかチェックするのがオススメ。

信頼できる例として1つ挙げるなら、管理人もスキャルピングのメイン口座として利用しているTitanFX。

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TitanFXは上で述べた条件2つを満たしている。

  • 信託保全がないことを認めた上で分別管理を明言
  • 分別管理先も「National Australia Bank(NAB銀行)のClient Trust Account」と明言

同じ分別管理をしているところでも、この記述があるかどうかで信頼感も変わってくる。
顧客資産管理の安全性を気にするなら、口座開設して実際に取引する前に、公式HPはチェックしておこう。

業者の運営歴は長ければ長いほどいい

分別管理だけの業者でも、より安心するために「業者が何年間運営を続けているか?」をチェックするのもオススメ。

運営歴は「業者が築き上げてきた実績」と同義である。
長く運営していれば運営しているほど、堅実かつ誠実な運営を続けてきた証拠。

顧客に詐欺・出金拒否をおこなうような悪徳業者は、だいたいすぐに消えていくからだ。
管理人も何度も1年足らずで消えていった業者を見てきた。

つまり運営歴が長いほど、倒産する可能性も低く、きちんと顧客資産管理している可能性が高い

【「運営歴が短い=悪い」ではない】

誤解しないでほしいのは、決して「運営歴が短い=悪い」ということ。

あくまでも1つの傾向・基準
運営歴が短くても誠実な運営を続けているところもある。

ただ運営歴が短すぎると、その業者の信頼性を判断するのが難しいという話だ。

海外FXのほとんどに信託保全がないのはデメリットだ。
しかし一概に「海外FX業者では安心して取引できない」となるわけではない。

中には国内FXと同じように信託保全のある業者や、一定額を保障してくれる業者もある。

結局のところ、安全に取引できるかどうかは自分の業者選び次第。
海外FX業者のほとんどが分別管理のみだからといって、きちんと業者を判断できる知識があれば問題ない。

(※)管理人オススメの海外FX業者

管理人のオススメ海外FX業者が知りたい方は『【2022年】海外FX業者おすすめランキング14選!海外FX歴10年の私が人気会社を比較!』を参考にしてほしい。

初心者にもわかりやすく、タイプ・目的別に1番オススメできる業者を紹介している。

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