TradersTrustはバミューダ共和国を拠点に日本人向けにブローカー業務を展開している海外FX業者。
日本人向けサービスへの取り締りが厳しくなったのをうけて、2018年に新法人(TradesTrust BM)を設立し、サービスを一新している。
一言でいうとTradersTrustは「透明性」という部分に重きを置き、積極的な情報開示や取引環境の整備に投資している実直なブローカーだ。
今回はそんなTradersTrustについて、強みと弱みから管理人が本音でレビューしている。
TradersTrust以外にも低スプレッド・スキャルピングトレーダー向けの海外FX業者は存在する。
以下記事では管理人が忖度なしに本音で海外FX業者を徹底比較しているので、他業者にも興味がある方はぜひ読んでみてほしい。
管理人から見たTradesTrustへの評価
時間がない方のために、まずは管理人なりのTradersTrustの分析結果をまとめておく。
TradersTrustの強み
- 初回最低入金額50万円のVIP口座のスプレッドが激狭
- 完全NDD方式を採用で取引感環境の透明性が高い
- 自社測定で「平均100ミリ秒以内で注文が通る」ほど約定力が高い
- 追証なしのゼロカットシステムを採用している
- 取引制限一切なし
- 無料VPSを利用できる
- 100%入金ボーナスあり
- キャッシュバック
- 完全日本語対応で日本人向けサポートも充実している
- 入金・出金の手段が豊富で国内銀行送金やbitwalletに対応している
TradersTrustの弱み
- VIP口座で最大レバレッジが200倍までしか利用できない
- VIP口座以外(クラシック口座・プロ口座)のスプレッドが並
- 信託保全のスキームがない
- 出金で手数料が発生する場合がある
- デモ口座の開設が少し面倒くさい
結論を先に申すと、TradersTrustは資金50万円をいきなりブチ込めるスキャルピングトレーダーのみ利用を一考する余地がある海外FX業者だ。
VIP口座は初回入金のハードルがバカ高いかわりに、海外FX屈指の低スプレッドを提供している。
透明性のあるNDD方式の注文処理の下、高速約定を実現しているので短期売買メインのトレーダーにはうってつけだ。
(VIPはレバレッジ50倍~100倍程度での運用になるが、50万円も入金すればポジションサイズは気にならないだろう)
一方で他の口座タイプ(クラシック口座・プロ口座)には利用価値を見い出すのが難しい。
確かに100%ボーナスやキャッシュバックはあるものの、それ以外のスペックは並程度であり、上位互換となる業者がいくらでもある。
強いて言うなら10万円以上入金して、100%ボーナスで資金を一気に増やして一発狙いのハイレバトレードをするならありだろう。
TradersTrustの10つの強み
TradesTrustの強みを10つ紹介する。
- 初回最低入金額50万円のVIP口座のスプレッドが激狭
- 完全NDD方式を採用で取引感環境の透明性が高い
- 自社測定で「平均100ミリ秒以内で注文が通る」ほど約定力が高い
- 追証なしのゼロカットシステムを採用している
- 取引制限一切なし
- 無料VPSを利用できる
- 100%入金ボーナスあり
- キャッシュバック
- 完全日本語対応で日本人向けサポートも充実している
- 入金・出金の手段が豊富で国内銀行送金やbitwalletに対応している
50万円入金すればスプレッドが狭い口座で取引できる
TradesTrustには初回入金が50万円必要なかわりに、スプレッドがめっちゃくちゃ狭いVIP口座を用意。
ハードルが高すぎて利用者は少ないらしいが、海外FX屈指の低スプレッドを誇るのはたしかだ。
通貨ペア | VIP口座 | ILC口座 |
---|---|---|
手数料 | 往復300円/lot (0.30pips相当) | 往復500円/lot (0.50pips相当) |
USD/JPY | 0.40pips (0.70pips) | 0.10pips (0.60pips) |
EUR/JPY | 0.50pips (0.80pips) | 0.30pips (0.80pips) |
EUR/USD | 0.3pips (0.60pips) | 0.10pips (0.60pips) |
GBP/JPY | 0.90pips (1.20pips) | 1.10pips (1.60pips) |
GBP/USD | 0.50pips (0.80pips) | 0.40pips (0.90pips) |
AUD/JPY | 1.00pips (1.30pips) | 0.70pips (1.20pips) |
AUD/USD | 0.50pips (0.80pips) | 0.30pips (0.80pips) |
※カッコ内の数値は「平均スプレッド+取引手数料」
取引回数が多いスキャルピングなどの短期売買メインのトレーダーにはもってこいの口座だといえる。
50万円入金するに値する信頼性は備えていると判断している
TradesTrustの信頼性に対する管理人の評価は高い。
- 欧州向け法人(TradesTrust CY)がキプロスでライセンス登録している
- 日本人向け法人(TradesTrust BM)自身もバミューダでライセンス登録している
特に欧州向け法人がライセンス登録しているキプロスの金融当局は規制が厳しいことで有名。
過去には経営状態がずさんでトラブルが多い海外FX業者を、登録抹消させてたくらいだ。
また日本人向け法人もライセンスに登録しているということで、一定以上の信頼性があるといえる。
仮に50万円入金したとしても、資金を持ち逃げされたり出金拒否で資金が戻ってこなかったりするリスクは小さいと言える。
実際に今までTradesTrust周りで悪質な出金拒否の報告は管理人の耳には届いていない。
完全NDD方式(A-book)の業者で、取引の透明性が高い
TradesTrustはNDD方式を採用しているA-bookの海外FX業者だ。
トレーダーの注文に業者内のディーラーが介在せずに、注文はインターバンクやカバー先のリクイデティプロバイダーに流れる。
TradesTrustは注文を流しているだけなので、トレーダーが勝とうが負けようが業者にとっては関係ない※。
トレーダーと業者が利益相反しないので、DD業者でありがちな
- レートずらし
- ストップ狩り
- 約定拒否
は心配しなくてもいい。
※NDD方式を採用している業者のビジネスモデルでは、トレーダーが支払うスプレッドをメインのキャッシュポイントにしている。
トレーダーが儲けてどんどん取引してくれるほど業者も潤うので、むしろトレーダーと業者でwin-winの関係が築けている。
TradesTrustがNDD業者であることは紛うことなき事実
TradesTrustは注文のアグリゲーターであるPrimeXMと契約している。
この事実が、TradesTrustが正真正銘のNDD業者であることの何よりの証明だ。
アグリゲーターとはFX市場(インターバンク)に参加している金融機関の価格を集めている機関のこと。
- PrimeXMが金融機関の価格を集める
- PrimeXMが集めた価格をTradesTrusがプラットホーム上で表示する
上記の流れを経てトレーダーと金融機関の注文がマッチングする。
どことは言わないが、TradersTrustはNDD方式をちらつかせて、裏ではDD方式で注文を処理しているような悪徳業者とは一線を隠している。
約定力高し 平均100ミリ秒で注文が通る
TradersTrustは約定力にも定評アリ。
公式HPでは「全ての注文が平均100ミリ秒以内に処理される」ことが名言されている。
実際に管理人も取引してみたところ、ストレスを全く感じさせないくらいサクサク約定した。
ミリ秒単位のスピード感については真偽は不明だが、約定力が優秀なのはたしかだ。
TradersTrustを利用すれば、スリッページの心配はほとんど※ない。
※「ほとんど」と表現した理由
上述したようにTradersTrustはNDD方式を採用。
注文は業者が一旦決済せずにそのままインターバンクに流れて、市場原理のもとでマッチングすることになる。
市場に反対注文がないと決済されないので、全くスリッページがないとは言い切れないのだ。
ただDD業者のように一方的に不利なスリッページが発生するわけではなく、トレーダーにとって有利なスリッページも発生する。
追証なしのゼロカットシステムを採用している
TradersTrustは追証なしのゼロカットシステム※を採用。
スイスフランショックのように、数秒で数千pips価格が飛んでロスカットが間に合わない場合でも、マイナス残高は全て帳消しにしてもらえる。
たとえマイナス残高が1,000万円でも、1億円でもだ。
TradersTrustを利用していれば、絶対に口座残高以上の損失が出てしまうことはない。
※余談だが、TradersTrustは追証なしのゼロカットシステムのことを「ネガティブバランス保護機能」と呼んでいる。
取引制限一切なし!スキャもシストレもし放題
TradersTrustはNDD方式のため、取引制限が一切ない。
スキャルピングもEAを利用したシストレも大歓迎だ。
自分のトレードスタイルを一切制限されることなく取引にいそしめる。
条件を満たせば無料VPSを利用可能
TradersTrustでは条件を満たすことで無料でVPSを使える。
- 口座残高が最低2,000$(20万円相当)以上
- 最低5lot/月の取引
XMのVPSが口座残高55万円以上かつ最低5lot/月の取引が無料条件なのと比べると、比較的やさしい条件になっている。
VPSを使えば電気代とPCの消耗を抑えられるため、EAを24時間ぶっ続けでぶん回すようなトレーダーは条件を満たせるなら積極的に利用しよう。
なお条件を満たせない場合でも、最低3,400円支払えばVPSを利用できる。
100%入金ボーナス開催中!最大1000万円受け取れる!
TradersTrustでは2020年に設立10周年を記念して100%入金ボーナスを開催中。
ボーナス上限は1,000万円と、入金ボーナスの中でも最高クラスの上限を誇る。
一気にドカンと資金を入金できる方にとっては、かなり大きいボーナスだ。
ボーナスを受け取る条件は2つ。
- クラシック口座orプロ口座を開設
- 最低100,000円以上入金する
最低金額が10万円というのはハードルが高いが、超えることができれば一気に取引資金を2倍にできる。
TradersTrustを利用するなら、10万円以上入金するのがオススメだ。
ボーナスの受け取りは入金した後サポートへ連絡すれば自動で付与される。
キャッシュバックキャンペーンあり
TradersTrustではクラシック口座とプロ口座のみ、1日の取引量に応じてキャッシュバックが受け取れる。
取引数量 (1日あたりの往復lot数) | クラシック口座 | プロ口座 |
---|---|---|
10〜19lot | 5ドル | 5ドル |
20〜29lot | 20ドル | 20ドル |
30〜39lot | 30ドル | 30ドル |
40〜49lot | 40ドル | 40ドル |
50〜59lot | 55ドル | 55ドル |
60〜69lot | 70ドル | 70ドル |
70〜79lot | 85ドル | 85ドル |
80〜89lot | 100ドル | 100ドル |
90〜99lot | 110ドル | 110ドル |
100〜149lot | 130ドル | 130ドル |
150〜299lot | 200ドル | 200ドル |
300〜499lot | 450ドル | 450ドル |
500〜999lot | 875ドル | 875ドル |
1,000lot以上 | 2,000ドル | 1,000ドル |
最低10lot以上取引しなければ受け取れないが、条件を満たして受け取ったキャッシュバックは制限なしで現金化も可能だ。
完全日本語対応。日本人向けのサポートも充実
TradersTrustの公式HPは全てナチュラルな日本語に翻訳されている。
公式HPでの情報収集や口座開設、出金や入金の手続きまで、全て日本語ナビゲーションの下で実行できる。
また日本人向けのサポート体制も万全で、平日朝10時から翌0時まで日本人スタッフがサポートデスクに待機。
ライブチャットを利用すれば、スグにサポートとコンタクトがとれるので、利用中に不明点が出たとしても安心だ。
入金・出金の手段が豊富 国内銀行送金やbitwalletに対応
TradersTrustは出入金方法を多数揃えている。
- 国内銀行送金での入金
- クレジットカードでの出入金
- ビットコインでの出入金
- bitwallet経由での出入金
この中でもTradersTrustの利便性を向上させている2大ポイントが、国内銀行送金とbitwallet対応だ。
■国内銀行送金
TradersTrust指定の国内銀行口座に振り込むだけで入金できる方法。
手数料は無料(銀行への振込手数料のみ)で、1営業日以内に着金する。
■bitwallet
e protections(イープロテクションズ)が提供するオンラインウォレット(電子財布)のこと。
- 口座維持手数料無料
- 入出金スピード即時
- 海外FX業者⇔bitwallet間の入出金手数料無料
と、とにかく便利なサービスだ。
まだbitwalletアカウントを開設していない方は、この機会に開設することをオススメする。
TradersTrustを利用していれば「入金手段がないから、仕方なく海外銀行送金で入金する」というパターンはない
TradersTrustの5つの弱み
続いて、TradersTrustの5つの弱みを紹介する。
- VIP口座で最大レバレッジが200倍までしか利用できない
- VIP口座以外(クラシック口座・プロ口座)のスプレッドが並
- 信託保全のスキームがない
- 出金で手数料が発生する場合がある
- デモ口座の開設が少し面倒くさい
VIP口座は最大レバレッジ200倍でロスカット水準50%
上述した低スプレッドのVIP口座のレバレッジサイズは最大200倍。
おまけに証拠金維持率が50%を下回ると強制ロスカットになるので、実効レバレッジは50倍~100倍程度の運用になる。
国内業者と比べればハイレバレッジなのは間違いないが、他の海外FX業者に比べると資金効率は見劣りするのが正直なところだ。
繰り返しになるが、TradesTrustのプロ口座は「レバレッジに頼らなくていいほど、潤沢な資金があるトレーダー」向きだと言える。
クラッシク口座・プロ口座のスプレッドが並
TradesTrustには最大レバレッジ3,000倍で取引できるクラッシック口座・プロ口座が用意されているが、いかんせんスプレッドが狭くない。
- クラシック口座
→ドル円で平均1.5pips - プロ口座
→ドル円で平均0.8pips+取引手数料0.6pips(1ロット取引あたり600円)=平均コスト1.4pips
VIP口座(ドル円平均で0.7pips)と比べると見劣りするのはもちろん、他の海外FX業者と比べても特筆するような水準ではない。
(参考:全15社!海外FX業者のスプレッドを比較【リアルタイムスプレッドあり】)
クラシック口座・プロ口座には取引ロットに応じたキャッシュバックがある
クラッシク口座とプロ口座では、取引ロット数に応じて毎日キャッシュバックを受け取れる。
取引量とキャッシュバック金額の関係は以下の通りだ。
1日の取引ロット数 (1ロット=10万通貨) | クラシック口座キャッシュバック額 | プロ口座キャッシュバック額 |
---|---|---|
10 - 19 ロット | 5ドル | 5ドル |
20 - 29 ロット | 20ドル | 20ドル |
30 - 39 ロット | 30ドル | 30ドル |
40 - 49 ロット | 40ドル | 40ドル |
50 - 59 ロット | 55ドル | 55ドル |
60 - 69 ロット | 70ドル | 70ドル |
70 - 79 ロット | 85ドル | 85ドル |
80 - 89 ロット | 100ドル | 100ドル |
90 - 99 ロット | 110ドル | 110ドル |
100 - 149 ロット | 130ドル | 130ドル |
150 - 299 ロット | 200ドル | 200ドル |
300 - 499 ロット | 450ドル | 450ドル |
500 - 999 ロット | 875ドル | 875ドル |
1,000ロット以上 | 2000ドル | 1000ドル |
ただキャッシュバック金額に関しては少し控えめな印象を受ける。
20lot取引した場合、受け取れるキャッシュバックは20ドル。
わかりやすいようにpipsに換算すると、0.1pips分に相当する。
(取引毎に0.1pips分がキャッシュバックされるわけではなく、あくまで便宜上の計算なので注意してほしい)
上述したスプレッドが0.1pips狭くなるくらいの恩恵しかないので、正直取るに足らない金額だ。
「キャッシュバックがあるから」という安直な理由だけで、クラッシック口座やプロ口座を開設しないほうが吉だ。
信託保全なし 資金は分別管理のみ
日本人向けのTradersTrust法人は、信託保全のスキームを採用していない。
万が一法人の経営難で、営業停止することになったとしても、トレーダーの口座資金が戻ってくる保証はない。
ただ顧客資金はTradersTrustの資本とは別の銀行で分別管理されているので、顧客資金が流用されるリスクは小さい。
出金の際に手数料を徴収されるケースがある
TradersTrustは下記2つに当てはまる出金に際して、手数料を徴収している。
- 往復取引の回数が「入金回数×10回」を下回る
→出金額の5%の手数料が発生する - 2万円以下の金額を出金する
→一律1,500円の手数料が発生する
たとえば2万円入金して1回だけ取引、2万円を出金申請する場合2,500円の手数料が発生することになる。
手数料を払いたくないなら、2万円を下回るこまめな引き出しは控えよう。
デモ口座開設が少し面倒くさい
TradersTrustでデモ口座を開設するには、リアル口座同様に書類を提出する必要がある。
他の海外FX業者が書類提出なしでデモ口座を利用できることを考えると、いささか面倒だ。
「デモ取引でとりあえず海外FXのハイレバ取引を体感したい」
「リアル口座で取引する前に、デモ口座でMT4の操作を練習したい」
このような方は、たとえTradersTrustの口座開設を検討している場合でも、別業者でデモ口座を開設した方がいいだろう。
繰り返しになるが、TradersTrustは「プロ口座を利用したレバレッジ50倍~100倍のスキャルピング運用」にのみ価値を見い出せる。
スプレッドが激狭(ドル円で平均0.6pips)で約定も速いので、短期売買向けの取引環境としては申し分ない。
NDD方式採用で「どれだけスキャで稼いでも業者から嫌がられない」というのも安心材料だ。
いきなり50万円以上を海外FX業者に入金できるくらいの肝っ玉と資金力がある人は、口座開設を考えてみてもいいだろう。