本記事ではパナマを拠点に運営しているVirtueForexについて解説している。
VirtueForexは元々、大口投資家やリテールFXブローカー向けにサービスを展開していた業者。
2016年に個人向けFXトレーダーに対してもサービスを開始した。
突如SNSや広告で目にする機会が増えたため、気になっている方も多いと思う。
結論から言うと、VirtueForexの利用はまったくオススメできない。
- 業者としての信頼性が皆無と言っていいほど低い
- FX業者としての取引環境も並以下
前提としてVirtueForexはどの国の金融ライセンスも所持していない完全無登録業者だ。
その時点でFX業者としての評価は最低クラス。
スペックも決して優秀ではなく、スプレッドはやや広め・ボーナスなし・ロスカット水準90%と使い勝手が悪い。
サブ口座としての利用価値もないだろう。
それでもなおVirtueForexを利用したい方がいれば、完全自己責任でお願いしたい。
(※)管理人のオススメ海外FX業者が知りたい方へ
管理人のオススメ海外FX業者が知りたい方は『海外FX業者おすすめ比較ランキング!日本人トレーダーに人気の13社を徹底解説』を参考にしてほしい。
初心者にもわかりやすく、タイプ・目的別に1番オススメできる業者を紹介している。
VirtueForexの弱み・デメリット7つ
VirtueForexは正直おすすめできるFX業者ではない。
その根拠となる7つの弱み・デメリットを紹介していく。
- 業者としての信頼性が著しく低い
- スプレッドがやや広め
- ロスカット水準が証拠金維持率90%
- 取引可能FX通貨ペア数が34種類しかない
- 入金方法にbitwalletがない
- 顧客資産は分別管理のみ
- 日本語問い合わせ方法がメールしかない
業者としての信頼性が著しく低い
VirtueForexをオススメできない最大の理由は、業者としての信頼性が著しく低いという点だ。
- 金融ライセンス未所持の完全無登録業者
- 約款・サービス利用規約などの表示なし
- 受賞歴に信憑性がない
- ForexPeaceArmyの口コミが0件
と過去に見てきた海外FX業者の中でも、信頼性は最低クラスと言える。
金融ライセンスなしの完全無登録業者
VirtueForexはどこの国の金融ライセンスも取得していない完全無登録業者。
規制の緩いライセンスすら取得しておらず、業者としての信頼性は無登録というだけで0点だ。
管理人の元には今のところ出金拒否や悪質な詐欺行為の報告は寄せられていないが、ライセンス規制を受けない以上、今後VirtueForexが自分たちの好き放題に運営して出金拒否などを働く可能性もある。
現時点でVirtueForexの口座開設を考えている方は、完全自己責任でお願いしたい。
約款・サービス利用規約等の表示がない
FX業者に限った話ではないが、まともな企業であれば自社のサービスに約款や利用規約等の表示が公式HPに存在する。
利用者は口座開設前にそれらの規約を確認するのが一般的だ。
しかしVirtueForexには約款や利用規約が公式HPにない。
受賞歴に信憑性なし
VirtueForexの公式HPには、
- お客様満足度No.1
- リピート率83.7%
- 約定スピード業界No.1
の受賞歴が記載されているが、信憑性は一切ない。
リサーチ会社も不明な上、どこかの企業が開催しているコンテストのようなものでもない。
一見すると受賞歴のある優良な業者のようだが、ただの自社調べで載せているだけの可能性が高いためアテにしないほうが良いだろう。
FPAの評価なし
VirtueForexはFX最大の口コミサイトである”ForexPeaceArmy”に、まだ1件も口コミが入っていない。
実際に利用している生のトレーダーの口コミがないため、実際に自分で利用してみなければならないのはネック。
客観的な判断が下しづらい。
スプレッドがやや広め
VirtueForexのスプレッドは海外FXでも広めの水準。
スプレッドを重視するトレーダーにはまったくオススメできない。
通貨ペア | VirtueForex スタンダード口座 | TitanFX ブレード口座 | XM スタンダード口座 |
---|---|---|---|
取引手数料 | 無料 | 往復0.7pips/lot | 無料 |
USD/JPY | 2.4pips | 1.03pips (0.33pips) | 1.6pips |
EUR/JPY | 2.2pips | 1.44pips (0.74pips) | 2.6pips |
GBP/JPY | 2.3pips | 2.15pips (1.45pips) | 3.5pips |
AUD/JPY | 2.2pips | 1.82pips (1.12pips) | 3.0pips |
EUR/USD | 2.2pips | 0.90pips (0.20pips) | 1.6pips |
(※1)VirtueForex・XMは変動スプレッド制のため、平均スプレッド値を記載。
(※2)TitanFXはECN方式のため「取引手数料+平均スプレッドの合計値」を記載。平均スプレッドのみの数値についてはカッコ内に記載。
見ての通り他業者と比べると、かなり広めなのがわかる。
スプレッドを重視するスキャルピングトレーダーは以下の記事を参考に業者選びをしてほしい。
ロスカット水準が証拠金維持率90%
VirtueForexのロスカット水準は証拠金維持率90%。
海外FX業者の多くが証拠金維持率20~30%程度に設定していることを踏まえると、だいぶ辛い設定となっている。
そのためレバレッジが高くてもフルレバでの勝負ができないう上に、レバレッジを上げて大きなポジションを持つには豊富な口座残高が必要となってしまう。
少ない証拠金でもハイレバでアクティブにトレードしたい方にはあまり向いていない。
VirtueForexを利用する場合は、200~300倍のレバレッジ運用が現実的なラインになってくる。
取引可能FX通貨ペア数が34種類しかない
VirtueForexの取引可能なFX通貨ペアは34種類。
ドル円やユーロドルを筆頭としたメジャー通貨ペアは取引可能だが、マイナー通貨ペアの取り揃えは物足りない。
マイナー通貨ペアメインで取引したい人にはオススメできない。
入金方法にbitwalletがない
VirtueForexの入金方法はVt Cash(国内銀行送金)・クレジットカード(VISA・Master・JCB)・海外銀行送金・ビットコインの4つ。
bitwalletでの入金ができない。
またVt Cashを利用することで国内銀行送金が可能なものの、bitwalletと異なりVirtueForexでしか利用できない。
bitwalletの下位互換といった性能だ。
(※)Vt Cashとは
Vt CashはVirtueForexの親会社である「Virtue Technology Group Limited. 」が運営していると思われるグローバルオンライン支払サービス。
しかしVirtueForexと同じく、こちらも約款や利用規約等が公式HPになく、サービスの信頼性はかなり低い。
できれば利用したくないサービスと言える。
アカウント開設は無料かつ1分程度でできるため、作成してもよいが、こちらも利用は自己責任でお願いしたい。
顧客資産は分別管理のみ
VirtueForexの顧客資産管理方法は分別管理のみ。
信託保全ではない。
そのため仮にVirtueForexが倒産してしまうと、顧客資産が債権の返済やに充てられたり、持ち逃げされる可能性もある。
心配な方は最低限の金額だけ口座に残して、こまめに出金するクセをつけておくのがオススメだ。
日本語問い合わせ方法がメールしかない
現在VirtueForexの日本語問い合わせ方法はメールしかない。
以前はLINEでの問い合わせも可能だったが、現在はできなくなっているようだ。
メールは24時間以内に返ってくるため、レスの早さは問題ないが、もう少し問い合わせ方法のバリエーションを増やしてほしい。
VirtueForexの強み・メリット5つ
ここまでVirtueForexをおすすめできないポイントを紹介してきた。
しかしそんなVirtueForexにも、強みと言えるようなポイントもある。
- 最大レバレッジ777倍×追証なし
- 100%入金ボーナスを提供
- 完全NDD方式で取引の透明性は高い
- クリックした瞬間に約定する約定力の高さ
- 公式サイトは完全日本語対応で見やすい
最大レバレッジ777倍×追証なし
VirtueForexの最大レバレッジはスーパーボーナス口座の777倍。
スタンダード口座は500倍となっている。
国内FXの最大25倍と比較すると、約30分の1の証拠金で同等のポジションが持てる。
小額トレーダーでも資金効率よくアクティブにトレード可能だ。
またVirtueForexは追証なしのゼロカットシステム採用。
取引の負債で口座残高がマイナスになってしまっても、マイナス分をゼロに戻してくれる。
損失は最大でも口座に入っている金額までとリスクが限定されているため、安心して取引してOKだ。
100%入金ボーナスを提供
VirtueForexでは、受け取り上限10万円の100%入金ボーナスを提供している。
ただし、ボーナスを受け取れるのはスーパーボーナス口座のみ。
スタンダード口座は対象外となっているので、注意してほしい。
完全NDD方式で取引の透明性は高い
VirtueForexは完全NDD方式を採用している。
取引に業者が関与しないため、注文が業者に呑まれて利益相反の関係になることがない。
つまりレートずらしやストップ狩りなどで”故意に負けさせられる心配がない”ため、非常にクリーンな環境で取引できるわけだ。
VirtueForexが完全NDDである根拠となるのが、提携リクイディティプロバイダー(LP)を公式HPで開示していること。
BARCLAYSやBNP PARIBAS、citibankなど名だたる企業を提携LPとして公開している。
冒頭でも述べたように、もともと大口投資家やリテールFXブローカー向けにサービスを展開していただけのことはある。
提携LPを公開している以上、NDD方式の業者であることに間違いはないため安心してほしい。
クリックした瞬間に約定する約定力の高さ
VirtueForexの約定力は極めて高い。
信憑性のない受賞歴の1つに業界No.1の約定スピードを挙げているが、これだけはあながち嘘ではなさそうだ。
実際に取引してみると、クリックした瞬間に約定するイメージ。
22時以降の取引量が多くなる時間帯でも問題なく約定した。
まだ雇用統計発表時など最もスベりやすい時間帯には取引していないため、そこの約定力を確かめ次第追記する。
公式サイトは完全日本語対応で見やすい
VirtueForexの公式HPは完全日本語対応。
自然な日本語ですべて記載されているので、英語ができなくてもかなりわかりやすい。
とはいえ、VirtueForexの公式HPは情報量が乏しく、口座の基本スペックや取り扱い商品を調べるくらいしか使い道がない。
もっと情報系・教育系のコンテンツも追加してくれれば、よりよいHPになるのに残念だ。
VirtueForexに対する管理人の総括
冒頭でも述べたが、VirtueForexの利用価値はまったくなく、管理人はオススメしない。
- 金融ライセンス未所持の完全無登録業者
- スプレッドがやや広め
- ロスカット水準90%
- ボーナスキャンペーンなし
- 顧客資産が分別管理
とあまりにもFX業者として致命的なデメリットを抱えている。
信頼性が低く、スペックも悪いとなれば、利用するメリットがない。
プロモーションに力を入れているため、目にする機会も多いかと思うが現時点ではまったく利用に値しない業者だと覚えておこう。
繰り返しになるが、VirtueForexを利用する場合は自己責任でお願いしたい。